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2003.3.13 所属カテゴリ: 芦安 / 自然文化 / 信仰 /

白根御池大龍王天女(権現)

 山梨県南アルプス市芦安芦倉。南アルプス北岳の東斜面標高2,307メートルの高さにあたり、大樺沢の左岸に発達する径20メートルくらいの小池である。池の西側は「草すべり」という急ながけで北岳登山路にあたる。池の東側には高さ約10メートルの丘陵が半円を描いて取り巻いている。小池をもつ平地は200メートルくらいの幅のお花畑で、登山者のキャンプ基地となり、小屋の設備もあって宿泊ができる。小池を囲む地形は、山腹の小規模ではあるが標式的の圏谷地形で、第四紀の氷期の最後のウルム氷期に形成されたものと思われる。北岳山頂には大日如来が安置され、ここ白根御池には大龍王天女が奉祀され霊験あらたかであるとして、信仰者の登山参拝が多かった。しかし登山道が大変困難な道だったので、芦安の熱心な信仰者が、池の大龍王天女まで登山参拝祈念して、その分霊を持ち帰り、大石山の神が氷河にのってきたという大石の上に大龍王天女の分霊を安置したと伝えられる。

大龍王天女が奉祀されているという南アルプス市芦安の白根御池