2015.6.27 News /

南アルプス エコパーク2年目、夏山始動 登山者「自然保護を」

 南アルプスの登山口・広河原に通じる林道と県道の冬季閉鎖が25日に解除され、一般車両の通行を禁止する「マイカー規制」が始まった。南アルプスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域「エコパーク」に登録されてから2年目の夏山シーズン。登山者からはこれまで以上に自然保護の強化を求める声が上がった。

 マイカー規制は排ガスを抑制し、自然保護につなげようと林道南アルプス線(夜叉神~広河原間14キロ)と、県道南アルプス公園線(奈良田~広河原間18キロ)の2ルートで11月9日までの138日間実施。初日は登山者や釣り客が、バスや乗り合いタクシーの発着所から続々と広河原へ向かった。

 北岳を目指す東京都杉並区の会社員渋谷隆光さん(67)は「南アルプスの魅力は緑が豊かなこと。高山植物を荒らすシカの食害対策に力を入れてほしい」と述べ、エコパークエリア内での自然保護強化を求めた。

 また、さいたま市の公務員加藤秀明さん(24)は、エコパーク登録を周知する必要性を指摘。自身も登録を知らずに訪れたと言い、「少しでも自然保護につながるならば、もっと周知するべきだ」と話した。このほかリニア中央新幹線のトンネル工事の影響を懸念する声もあった。

 【写真】広河原行きのバスに乗り込む登山者=南アルプス市営芦安駐車場

 (山梨日日新聞 2015年6月26日付)

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