芦安-早川道路新設へ 災害時活用、南ア観光促進 県方針、新年度にも着工
山梨県は3日までに、地元要望が強い南アルプス市芦安地区と早川町奈良田を結ぶ道路を整備する方針を決めた。2014年度当初予算案に関連経費を計上し、早ければ同年度に着工、7、8年後の供用開始を目指す。早川町では土砂崩落で県道が寸断し、集落が孤立するケースが相次いでおり、災害時の迂回うかい路を確保する必要があると判断。6月には南アルプスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域(エコパーク)に登録される可能性があり、山岳観光を促進させる点からも必要性を判断した。
地元の南アルプス周遊自動車道整備促進期成同盟会(会長・辻一幸早川町長)が01年度から要望を続け、県が必要性や財政負担の面から建設可否を検討。横内正明知事が4日にも整備方針を表明する。
新設道路は、奈良田の県道南アルプス公園線から芦安地区の南アルプス林道を結ぶ総延長約5キロ。この間に約3キロのトンネル、約200メートルの橋を整備する。概算の総事業費は70億~80億円を見込む。
現在、両地区は広河原を経由する南アルプス林道と県道南アルプス公園線で結ばれている。しかし総延長は約50キロに上り、林道は冬季閉鎖するため、1年を通して普通車が乗り入れることはできない。
早川町内では昨年1、10月、同町保の県道南アルプス公園線で土砂崩落があり、各300世帯以上が孤立。早川河川敷を活用して迂回路を確保するなど道路基盤の脆弱ぜいじゃく性が課題となっている。また、3年後には中部横断自動車道の富沢-六郷間が開通する予定で、南アルプスがエコパークに登録される可能性も踏まえ、県は「広域的な道路ネットワークが構築され、南アルプスの山岳観光振興が図れる」と判断した。
地元の南アルプス周遊自動車道整備促進期成同盟会(会長・辻一幸早川町長)が01年度から要望を続け、県が必要性や財政負担の面から建設可否を検討。横内正明知事が4日にも整備方針を表明する。
新設道路は、奈良田の県道南アルプス公園線から芦安地区の南アルプス林道を結ぶ総延長約5キロ。この間に約3キロのトンネル、約200メートルの橋を整備する。概算の総事業費は70億~80億円を見込む。
現在、両地区は広河原を経由する南アルプス林道と県道南アルプス公園線で結ばれている。しかし総延長は約50キロに上り、林道は冬季閉鎖するため、1年を通して普通車が乗り入れることはできない。
早川町内では昨年1、10月、同町保の県道南アルプス公園線で土砂崩落があり、各300世帯以上が孤立。早川河川敷を活用して迂回路を確保するなど道路基盤の脆弱ぜいじゃく性が課題となっている。また、3年後には中部横断自動車道の富沢-六郷間が開通する予定で、南アルプスがエコパークに登録される可能性も踏まえ、県は「広域的な道路ネットワークが構築され、南アルプスの山岳観光振興が図れる」と判断した。