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11日にオープンする「コストコホールセール南アルプス倉庫店」=南アルプス市寺部
南アルプス市寺部の旧南アルプス完熟農園跡地で整備が進められていた、米国系会員制スーパー「コストコホールセール南アルプス倉庫店」が11日、オープンする。コストコの県内出店は初めて。コストコの運営会社は山梨、静岡、長野の3県を商圏と設定しており、県内経済や地域の活性化につながるかが焦点となる。 コストコは11日午前7時にオープンを予定しているが、開店待ちの来場客の状況によっては時間を前倒しする方針。昨年8月にオープンした沖縄県の店舗では、予定を3時間半前倒しして午前4時半ごろに開店した。運営会社のコストコホールセールジャパン(千葉県木更津市)は、初日の来店者数を10万人超と見込む。 中日本高速道路八王子支社はオープンの影響により、最寄りの中部横断自動車道南アルプスインターチェンジ(IC)出口付近で渋滞の発生を予想している。本線に渋滞が及ぶ場合、IC出口を閉鎖する可能性もあるとしている。 同店は鉄筋平屋で、売り場面積は約1万500平方メートル。生鮮などの食料品のほか、家電製品、宝飾品、眼鏡、車用品など約3500種類の商品が並ぶ。オープンから3日間は臨時駐車場を加えて約1千台分の駐車スペースを用意する。 初日の営業時間は午後8時まで。翌日以降は午前10時~午後8時(元日を除く)。 同所では市が2015年、農業活性化の拠点として完熟農園を整備したが、経営難が続き、7カ月後の16年1月に運営会社は事業を停止。活用策が定まらない時期が続いた経過がある。 跡地はコストコと、農産物直売所や地場産品の販売店舗などがある「fumotto(フモット)南アルプス」として再整備された。装いを新たにした跡地が地域活性化の拠点となるかが問われる。
(山梨日日新聞 2025年4月10日掲載)