多彩なひな人形600点 南ア・安藤家住宅

展示されているひな人形=南アルプス・安藤家住宅

甲州独自の「横沢びな」=南アルプス・安藤家住宅

 南アルプス市西南湖の重要文化財・安藤家住宅で、さまざまなひな人形を展示する「安藤家住宅ひなまつり」が開かれている。甲州独自の「横沢びな」のほか、江戸~昭和期のひな人形など約600点を展示している。
 会場には、袖に金糸や色糸の豪華な刺しゅうが施された「古今雛」や、掛け軸になっている「絵雛(掛け軸雛)」などが並ぶ。学問の神様とされる菅原道真をかたどり、男の子に贈られた「天神人形」や、市発祥の小笠原流礼法で和紙を折った節句飾りもある。
 横沢びなは甲府市の旧横沢町にあったひな問屋で制作され、庶民に親しまれた。表情が豊かで躍動感があるのが特徴で、元気な子に育つようにとの願いが込められているという。
 3月2、9、16日には琴の演奏会を開く。いずれも午前10時~正午。市教委文化財課の担当者は「時代によって人形の顔が異なる。安藤家住宅の雰囲気を楽しみながら、好きな人形を見つけてほしい」と話している。
 展示は4月7日まで。火曜休館。午前9時~午後4時半(最終入館は同4時まで)。入館料は大人300円、小中高生100円。土曜は小中学生無料。問い合わせは安藤家住宅、電話055(284)4448。

(山梨日日新聞 2025年2月26日掲載)

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