2011.6.10 News / 温泉・宿 /

旅館おかみが特産品作り 南ア・芦安地区でグループ立ち上げ 第1弾みそ、丹念に仕込み

 南アルプス市芦安地区にある旅館のおかみら20~60代の女性10人が、特産品を開発しようとグループを立ち上げた。活動の第1弾としてみそ造りに取り組み、地区内の旅館などで販売していく。

 グループは今年2月に結成。同地区の男性でつくる「はたごの会」にちなんで「レディースはたご」と名付けた。

 同地区では、5年前まで観光客向けにみそ造り体験教室を実施。地元住民もみそを造り、「夜叉神笹味噌」という商品名で売り出していた。ところが、調理施設の改修などに伴って、みそ造りができなくなったという。

 「もう一度、みそを造って地域を盛り上げよう」という声が上がり、グループでは今年3月にみそ造りを実施。1年間熟成させて、同地区内の旅館の料理に使う予定だ。メンバーの名取よし子さん(58)は「手をかけて物づくりをすることの大切さを見直していきたい」と話している。今後は紅葉の時期に、ハンカチやテーブルクロスなどの染め物製作を計画しているという。

 同地区は近年、観光客数が減少傾向にある。「白雲荘」(同市芦安芦倉)のおかみでグループ代表を務める伊東桂子さん(59)は「みんなで一体となって、特産品を開発していきたい。将来的には商品の販売までこぎ着けたい」と意気込んでいる。

 【写真】みそ造りに取り組む芦安地区の旅館おかみたち=南アルプス市芦安安通

 (2011年6月10日付 山梨日日新聞)

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