多様な人多彩な表現で 南ア市立美術館で展覧会

 南アルプス市立美術館は、展覧会「人・人・人」展を開いている。山梨ゆかりの作家を中心とした日本画、油彩、版画などの作品30点を展示。身近な人や歴史的人物、外国の人々などさまざまな「人」が多彩な表現方法で描かれている。
 同美術館所蔵のコレクションの中から「人」を描いた作品を厳選した。中央市出身の中沢年章の「若尾逸平一代図屏風」は、「甲州財閥」の代表的存在である若尾逸平の波瀾万丈の生涯を20の場面で描いた作品。市川三郷町出身ののむら清六の「信玄合戦の相」は眼力鋭い信玄を、後半生を甲府市で過ごした近藤乾年の「笑子像」は、まな娘をそれぞれ描いている。
 能面をモチーフにした笛吹市出身の望月昇さんの「刻」や、山梨美術協会会長を務めた斉藤静輝さんの「室内」「人々」なども展示。池田満寿夫や東郷青児、山村耕花らの作品も並んでいる。
 展覧会は2月9日まで。月曜休館。問い合わせは同美術館、電話055(282)6600。

(山梨日日新聞 2025年1月24日掲載)

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