十日市祭典、土日開催に 南アルプス 会場も一部変更

開催日が変更されることになった「十日市祭典」。今年の祭典では多くの人が訪れた=南アルプス市十日市場(2月10日)

 南アルプス市十日市場で500年以上続く伝統行事「十日市祭典」の実行委員会(小野仁士委員長)は7日、来年から開催日を2月10日の直近の土日に変更すると発表した。来年の開催日は2月8、9日となる。実行委によると、500年以上続く祭典を2月10、11日以外の日に開催するのは初めて。

 祭典は、甲府盆地に春を呼ぶ祭りとして知られる。曜日にかかわらず毎年2月10、11日に開かれ、市産の「甲州十日市だるま」などの縁起物や飲食店などが県道沿いの約1・1キロに並んでいた。
 ただ近年は駐車場不足による周辺の渋滞や、準備に関わる十日市場区住民の負担増などが課題になっていた。実行委は「近隣企業の駐車場を確保しやすい」などとして土日に開催することにした。推定10万人の来場者を見込む祭典で発生するトラブル対応が難しいことなどを理由に、十日市場区は実行委の構成団体から外れる。
 会場も一部変更する。複合施設「fumotto(フモット) 南アルプス」の地域交流エリアと、これまで使用していた県道1・1キロのうち国道52号(甲西バイパス)の東側約300メートルが会場となる。県道のうち国道52号の西側約800メートルは「道幅が狭く、両脇に出店すると混み合って安全に買い物ができないことがあった」(実行委)として使用しない。
 露店の募集は今月下旬に開始する予定で、前回の約260店と同数程度の出店を目指す。

(山梨日日新聞 2024年11月8日掲載)

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