南ア市観光協会 果物狩りの収益救援金に震災農家の復興後押し
南アルプス市観光協会は、震災や原発事故で被害を受けた農家を支援しようと、市内の農園で行うサクランボ狩りツアーなどの収益の一部を救援金として東北地方へ送ることを決めた。
同協会によると、震災や原発事故による田畑への被害の大きさを知った市内の生産者から「同じ農家として何とか協力したい」という声が上がった。5月下旬から始まるサクランボ狩りツアーと、果物狩りやジャム作りが楽しめる「完熟フルーツこだわり探訪」の参加料の一部を救援金に充てる。
救援金は、協会を構成する市とJAこま野、市商工会のほか、農家などがそれぞれの収益から出し合うため、利用者の参加料は昨シーズンと変わらない。サクランボ狩りツアーが2千円、こだわり探訪が6500円という。
昨シーズン並みの参加があった場合、二つの企画で150万~200万円の救援金が集まる見込み。スモモや桃、ブドウも同様のツアーや探訪を展開する予定。送金先は今後、JAが被災地と協議して決めるが、果樹農家を中心に検討しているという。
同協会は「東北の農業の復興に役立ちたい。多くの観光客にツアーに参加してほしい」と呼び掛けている。ツアーの申し込み、問い合わせは同協会、電話055(284)4204。
(2011年4月17日付 山梨日日新聞)