食堂集い 地域で子育て 南ア・芦安の母親ら 交流の場づくり
南アルプス市芦安地区の母親らでつくる「芦安ママズ」(加賀美裕子代表)は、地域食堂を通じて子育ての悩みなどの解決を図る取り組みを始める。食事を楽しみながら交流できる場をつくり、子育てしやすい地域にすることが目的。加賀美代表は「みんなで食卓を囲むことで、かつてのように地域全体が家族のようになればいい」と話している。
芦安ママズによると、同地区には子育て支援センターや児童館がなく、新型コロナウイルスの影響もあり地域交流が希薄化した。地域住民が対面して会話しやすい環境をつくるほか、地区外の人にも芦安地区を知ってもらうきっかけにしようと発案した。
食堂は「芦安日和~みんなでごはん~」と題して月に1回、市芦安交流促進センターなどで開き、芦安地区の旅館業者でつくる「はたごの会」やボランティア団体などがメニューの考案など役割分担して提供。モルックやかるたなどの交流イベントも実施する。芦安地区以外の住民も参加することができる。休眠預金を活用する事業に選ばれ、日本民間公益活動連携機構から資金配分団体を通じて350万円の助成を受けた。
取り組み開始を前に5日に同センターでレセプションを開き、市民ら約50人が参加。加賀美代表が食堂の目的や、人口が減少し続けている芦安地区の現状などを紹介した。食堂で振る舞うメニューの試食もあった。
加賀美代表は「地区の住民同士が顔見知りになることで子育てしやすい地区にしていきたい」と話している。
初回は19日午後6時から。定員80人。大人300円、大学生以下無料。完全予約制で、18日正午までに申し込みが必要。問い合わせは加賀美代表、電話090(4927)2778。
(山梨日日新聞 2024年7月11日掲載)