南アエコパーク10年祝う 北杜市が式典

「ほくとの山2030宣言in南アルプス」をする市内の小中学生=北杜市武川町牧原

 北杜市南アルプスユネスコエコパーク地域連絡会(長坂正会長)は15日、甲斐駒センターせせらぎ(同市武川町牧原)で、南アルプスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域「エコパーク」に登録されて10年を迎えたことを記念する式典を行った。同市在住の登山家花谷泰広さんによる記念講演もあった。
 登録後からの10年間を振り返るとともに、次の10年に向けたビジョンを共有しようと同連絡会が企画し、市内外から約160人が参加。同連絡会が昨年12月から今年1月にかけて募った標語の表彰式があり、入選した12人の小中学生が賞状を受け取った。
 入賞者による、生物多様性の損失を止めて回復軌道に乗せることを目的とする「ネイチャーポジティブ」を目指す「ほくとの山2030宣言in南アルプス」も行われた。宣言に基づき、2030年までに同連絡会と市などが協力して南アルプスエリアにある市内の登山道を全て修繕する。
 花谷さんは「甲斐駒ケ岳の魅力」と題して山岳信仰の歴史のほか、登山道や山小屋の変遷などを解説。「甲斐駒ケ岳は山としての魅力だけでなく、里山の人々との関係性もすばらしい。魅力を残していける体制をつくっていきたい」と話した。

(山梨日日新聞 2024年6月20日掲載)

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