エコパーク登録10年 山の美しさ感じ取って 古屋絵菜さん企画展

作品を紹介する古屋絵菜さん=南アルプス市芦安山岳館

農鳥岳、間ノ岳、北岳を描いた作品=南アルプス市芦安山岳館

 甲州市の染色家古屋絵菜さん(39)の企画展「古屋絵菜 山山.-san san.-」(南アルプス市、山梨日日新聞社、山梨放送主催)が16日、南アルプス市芦安芦倉の市芦安山岳館で始まった。古屋さんが南アルプスの山々や高山植物などをろうけつ染めで描いた作品27点が並んでいる。古屋さんは「日常的に見ている山を表現した作品を見て、自然への畏怖や信仰による山の美しさを感じ取ってほしい」と話している。

 南アルプスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)のエコパークに登録されて今月で10年を迎えたことに合わせて企画。自然に学ぶとともに文化的に持続可能な発展を目指す取り組みとして開催した。
 北岳や農鳥岳、シナノキンバイなどを描いたり、天井からつるすことで「揺れ」や「透け感」を出して立体的な空間を表現したりした作品を展示。古屋さんが制作に使った、はけや筆などの道具も並んでいる。
 16日はオープニングセレモニーが行われ、関係者約40人が出席。古屋さんは「人と山の関わりを考えながら制作した。山に対する感覚は人それぞれ異なると思うので、(来場者が)作品を見てどう感じるか楽しみ」とあいさつした。
 企画展は来年3月11日まで。入館料は大人(中学生以上)500円、子ども(小学生)250円。午前9時~午後5時。水曜日、年末年始(12月28日~1月3日)は休館(7月17日~8月31日は無休)。問い合わせは市芦安山岳館、電話055(288)2125。

(山梨日日新聞 2024年6月17日掲載)

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