コストコ 25年4月開業 日本支社長「雇用300人9割地元」
米国系量販店大手「コストコ」の運営会社のコストコホールセールジャパン(千葉県木更津市)のケン・テリオ日本支社長は15日、南アルプス市寺部の中部横断自動車道南アルプスインターチェンジ(IC)近くに出店する店舗の開業時期について、「現時点で来年4月中旬を予定している」と述べた。同日、報道陣の取材に明らかにした。300人の新規雇用を予定しており、従業員の約9割が地元採用になるという。同社は同日、現地で起工式をした。
テリオ日本支社長は同日、南アルプス市役所で報道陣の取材に応じた。開業の時期について、「なるべく早いオープンを目指しているが、現時点のスケジュールだと来年4月中旬を予定している」と説明した。同社によると、ゴールデンウイーク(GW)は渋滞が見込まれるため、GW前の開業を目指す。
一方、開業に伴う雇用については、「新規で300人の雇用を予定しており、従業員の85~90%が地元採用になる」との方針を明らかにした。雇用する300人のうち、55%に当たる165人を正社員とする考えも示した。
同社が昨年11月に県に提出した立地計画書によると、店舗と併設するガソリンスタンドを含めた合計床面積は1万5700平方メートル(売り場面積は約1万500平方メートル)。
同社によると、コストコは現在、国内に33店舗を展開。南アルプス市の店舗は今後開業予定を含めると37店舗目となる。
コストコの開業に伴って、周辺道路の渋滞が懸念されることから、市などは交通量分析を基に渋滞対策を進めている。市南アルプスIC新産業拠点整備室によると、周辺の南アルプスIC入口、南アルプスIC西、櫛形大橋東詰、田富西ランプの4交差点で、信号を切り替える間隔の変更や右折レーンの延長などに取り組む。
このうち、櫛形大橋東詰交差点では工事が昨年度中に完了。南アルプスIC入口交差点は、地域交流施設が開業する予定の今年6月下旬までに、南アルプスIC西と田富西ランプの2交差点は年内に終えるという。
コストコは820台分の駐車場を確保するほか、市は「交通と交流のハブ施設」(約0・7ヘクタール)で、地域交流施設エリアの開業から当面の間、臨時駐車場200台を設ける。来店客が多い場合は、交通誘導員の配置を検討している。
(山梨日日新聞 2024年5月16日掲載)