桝形堤防の整備完了 展望デッキ新設、公開

桝形堤防の前で発表する白根飯野小の児童=南アルプス市有野

 南アルプス市有野の国史跡「御勅使川旧堤防(将棋頭・石積出)」の「桝形堤防」の整備工事が終了した。展望デッキを新設。27日の竣工式では、関係者がテープカットをして完成を祝った。28日から一般公開している。
 桝形堤防は県立わかば支援学校から約100メートル南西側で、整備面積は4412平方メートル。市教委文化財課によると、堤防は御勅使川を横断するかんがい水路「徳島堰」の水門を洪水などから守るために造られた。2014年に国史跡に指定された。
 石積みを上から見られるよう、高さ3メートルの展望デッキを設置。堤防では堤防の基礎を守る技法「木工沈床」も確認できる。この技法は、木材を井桁状に組んで枠内に石を積み上げている。
 竣工式には金丸一元市長や小野友記子文化庁調査官、市議ら約50人が出席。金丸市長らがテープカットした。

(山梨日日新聞 2024年3月30日掲載)

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