MENU
山梨県警は22日、2023年の山岳遭難事故が145件で、昨年より10件減少したと発表した。遭難者は17人減の157人。新型コロナウイルス感染拡大前とほぼ同水準という。 県警生活安全部によると、負傷者は73人(前年比4人増)、死者は18人(1人減)だった。態様別では滑落41件、転倒35件、道迷い26件、発病21件だった。このうち、道迷いは昨年から12件減り、「自治体と連携し、登山道の整備が進んでいると考えられる」とした。 山系別では南アルプス山系が46件、大菩薩・道志山系39件、秩父山系27件、御坂山系18件、富士山10件、八ケ岳5件。遭難者の居住地は東京都や埼玉県、神奈川県、千葉県の関東圏が6割を占めた。山梨県内は11人で、国外在住者の遭難も11人だった。年代別では50代の39人が最多で、次いで60代36人、30、40代が各14人、20代13人。60歳以上が前年同様に全体の4割を占めた。 県警は22日に記者会見を開き、瀬戸良広生活安全部長は「新型コロナ禍前の社会生活が戻りつつあり、訪日客の増加によって登山客の増加が予想される」とし、「自治体と連携し、登山道パトロール、整備を進めていきたい」と述べた。
(山梨日日新聞 2024年2月23日掲載)