2010.7.13 News / 登山 / 山小屋 /

山小屋トイレ整備で検討会 国に支援継続要望 関係自治体

 山岳環境の保全に向けた山小屋のトイレ整備の在り方などを話し合う環境省の有識者検討会は12日、都内で初会合を開き、関係自治体や山小屋経営者から意見を聞いた。出席者からは「環境改善への取り組みに水を差す」として、国の支援継続を求める声が相次いだ。検討会委員からも「山は国民全体の貴重な財産」などの意見が出た。

 検討会は、山小屋のトイレ整備を国が補助する事業が6月の環境省行政事業レビューで「廃止」と判定されたことを受け、代替策などを議論。8月の来年度予算の概算要求までに一定の方向性を示す方針だ。

 会合では山梨、長野、富山の3県が、事業継続の必要性を強調。

 山梨県は事業を活用し、富士山にある11カ所の山小屋トイレを環境配慮型に切り替えた経緯を説明。北岳や八ケ岳では小規模な山小屋が多い現状を示しながら、「財政的に環境配慮型のトイレ設置が難しい山小屋が、山の環境保全を図っていくためには補助事業の継続が必要」などと訴えた。

(2010年7月13日付 山梨日日新聞)

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