2019.6.05 News / 芦安山岳館 /

南ア広河原山荘、21年6月に移転

8月に着工、3階建て

新しい広河原山荘の建設地(奥)。左は広河原インフォメーションセンター=南アルプス市芦安芦倉

新しい広河原山荘の建設地(奥)。左は広河原インフォメーションセンター=南アルプス市芦安芦倉

 南アルプス市芦安芦倉の広河原で移転新築が計画されている市広河原山荘について、市は8月に着工し、2021年6月の南アルプス開山祭に合わせてオープンする方針を固めた。市観光商工課は「南アルプス山岳観光を象徴する施設としたい」としている。

 同課によると、新しい広河原山荘は野呂川左岸の広河原インフォメーションセンターから、ロータリーを挟んで南東側に新築。鉄筋コンクリート3階建てで、内外装には県産材を活用する。延べ床面積は860平方メートルで、現在の山荘(同445平方メートル)の倍近くとなる。

 1階には開放的なロビーやエントランスホール、食堂などを整備。2階には個人のスペースがある10~12人部屋を4室、浴室2室を設ける。3階は15人部屋1室のほか、ベッドやソファを備えた5人部屋が7室。収容人数は現在の70人から100人に増える。

 保安林の解除や国立公園事業の内容変更の協議などを終え、現在は造成工事中。冬季は降雪など環境が厳しいため、建設工事可能な期間は4~11月となる。事業費は約5億7千万円。

 野呂川右岸にある現在の山荘は、1985年7月に建設。築34年が過ぎ、外壁にカビが生えるなど老朽化が進んでいる。緊急車両の乗り入れのしやすさなどを考慮し、林道南アルプス線が通る左岸側への移転を決めていた。

 (山梨日日新聞 2019年6月5日掲載)

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