2005.10.02 News / 自然文化 / 遺跡 /

芦安分校の歴史たどる 鉱山内で廃校舎見学 芦安小6年生 カプセル埋め記念板設置

 約50年前に閉山した芦安鉱山の歴史を学んでいる南アルプス市の芦安小6年生が9月27日、鉱山にあった同校の分校跡を訪れた。校舎は傷みが激しく、建物内に入ることはできなかったが、児童は「学校の歴史を知る良い機会になった」と、に話していた。

 芦安鉱山は旧芦安村のドノコヤ峠西側の山腹にあり、1914年に開鉱。銅、金などを産出した。ピーク時は鉱山地区の人口は250人を超え、同校の分校も開設されたが終戦後、採算が取れなくなり、1956年に閉山。分校は閉山前に閉校したという。

 児童たちは、学校の歩みを知る総合的な学習の一環で、5年生から「芦安小のあゆみ」を勉強してきた。

 この日は、カツラ沢合流点から登山を開始。芦安ファンクラブの協力で、児童のために整備された旧登山道を約3時間半かけて登った。

 到着後、児童は鉱山に勤務していた人が描いた地図を手に、周辺を“探検”し、損傷が激しい分校は外から内部を見た。校舎の隣接地に手紙などを入れたタイムカプセルを埋め、児童の名前などが入った記念プレートを取り付けた。火薬庫、従業員社宅なども見て歩いた。

 酒井祐次郎君(11)は「分校を訪れることができて良かった。できればこのメンバーでまた分校に来たい」と話していた。

【写真上】分校を目指して旧登山道を進む児童たち
【写真下】分校の前で訪問の記念写真=いずれも南アルプス市内

(2005年10月1日付 山梨日日新聞)

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