地域ブランド確立へ報告書 GIAC 南アルプス市を花桃源郷に

 広域関東圏産業活性化センター(GIAC、東京都港区)は、南アルプス市独自の地域ブランドを確立するための施策を盛り込んだ調査報告書をまとめた。南アルプスの世界遺産登録やフルーツパーラー整備などユニークな取り組みを提言している。

 同センターは昨年8月から市民や観光客、都内在住者を対象に、同市に対するイメージ調査などをしてきた。

 報告書では、市内に花や果実があふれる「南アルプス花桃源郷(はなとうげんきょう)」を目指すイメージと位置付けた。

 山岳関係では、北岳に代表される南アルプスの世界遺産登録推進事業をはじめ、ロープウエーや電気自動車などによる芦安-広河原間の新たな交通手段の整備、夜叉神峠付近への展望台整備などを提言。

 市特産の果実を活用した施策では、果物を使ったケーキなどを提供するフルーツパーラーを市内各所に設けるといった案を盛り込んだ。同市発祥のスモモの高級品種「貴陽」のブランド化を柱とした「日本一スモモの里戦略事業」も提案している。

 石川豊市長は「既存の資源を有効に活用することを基本に、実現可能な事業から積極的に取り組んでいきたい」と話している。

(2005年7月30日付 山梨日日新聞)

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