南ア林道マイカー規制 9割近くが「容認」 登山者を県が調査 本格導入へ追い風

 南アルプス林道のマイカー規制について、県が登山者を対象に行ったアンケートによると、「賛成」と「やむを得ない」を合わせた「容認派」が9割近くに上った。同林道の規制継続や、早川町側から広河原に通じる県道南アルプス公園線への規制導入に関しても賛成が反対を上回った。県は道路利用者の環境保全への意識が高まっているとみていて、調査結果はマイカー規制の本格導入へ追い風となりそうだ。

 アンケートは昨年9月18日から同10月31日まで、広河原と夜叉神峠登山口で行い、1677人が回答した。

 「マイカー規制をどう思うか」との問いでは、「賛成」が39.7%、「やむを得ない」が49.6%と容認する意見が計89.3%に上った。「反対」は6.7%にとどまった。
 将来的なマイカー規制についても、南アルプス林道で「賛成」61.5%、「反対」12.2%、県道南アルプス公園線では「賛成」43.9%、「反対」11.6%で、いずれも賛成が多数を占めた。

 意見や要望としては、バスの増便や接続の改善を求める意見が目立ち、トイレなどの施設整備を要望する声も寄せられた。

 同林道のマイカー規制は、2002年秋から大規模崩落が相次いだため、主に利用者の安全確保を目的として、夜叉神-広河原間(14.5キロ)で初めて、昨年7月17日から10月末まで実施。路線バスは約31700人、タクシー(地元2社)は約5600人が利用した。

 県は「マイカー規制は上高地などで先例があり、(環境保全面から)予想以上に理解されていることが分かった。改善すべき点は改善し、サービス面でも要望に応えていく必要がある」(南アルプス林道課)としている。

(2005年1月7日付 山梨日日新聞)

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