山に関する質問任せて 市職員“総ガイド” 南アルプス市 来月、研修会
国内第2の高峰、北岳などを抱える南アルプス市は、“職員総ガイド”を目指し、職員を対象にした山の研修会を開く。登山客からの問い合わせに、的確に対応できるような知識を身に付けるのが目的。市は「不確かな情報提供は山岳遭難を招く恐れもある」として、南アルプス市芦安山岳館の塩沢久仙館長から南アルプスの基本を学ぶ。
同市では、山に関する問い合わせの電話が1日に約50件あり、多い日には100件に上る。南アルプス林道など広河原へのアクセスをはじめ、登山道や気象の状況など内容はさまざま。休日や夜間にも電話があるため、観光を担当する商工観光課以外の職員が対応に当たる場合も多いという。
地元・芦安地区以外の職員にとっては、山の案内は経験の乏しい業務。とはいえ「南アルプス」が市名に付き、南アルプス連峰を観光資源としている市として、「知らない」では済まされないため、職員総ガイドを目指すことにした。
研修会は9月1、2の両日、市役所業務が終わった後に開く。南アルプスの概要をはじめ登山者からの質問例を、登山の所用時間などを盛り込んだマニュアルをもとに、塩沢館長が解説する。
塩沢館長は「電話での問い合わせは、訪問地にアプローチする最初の一歩。その対応が市の第一印象にもなる。的確で親切な対応をしてほしい」と話している。
(山梨日日新聞 2004年8月27日付)