南アルプスの自然、専用端末で楽しむ芦安山岳館が設置

 南アルプス市の南アルプス市芦安山岳館の展示室に南アルプスの四季折々の景色や動植物を写真で紹介する専用端末がお目見えした。端末は治山事業をしている林野庁山梨森林管理事務所が提供。北岳山頂など地図上に示されたポイントからの景色を、マウス操作で簡単に楽しむことができ、来館者の人気を集めている。

 トップページは「北岳登山」「鳳凰三山登山」「動物・植物」「林道と治山施設」「災害の記録」に分類。それぞれの項目をクリックして画面を進めると数枚ずつの資料写真が表示される。

 「災害の記録」もあり、1982(昭和57)年の台風の際に土石流で埋まった広河原の写真も収録。治山事業で災害から徐々に復旧する西ゴーロ沢を紹介する82年、94年、2003年の3枚の写真も載せている。

 また、展示室には同事務所と国土交通省の協力で、新たに治山や砂防の歴史、工法を紹介するコーナーを開設。土砂災害の歴史を年表で振り返っているほか、野呂川、釜無川などで採用された「谷止工」「山腹工」などの治山施設を写真で紹介している。同山岳館は「登山の事前学習もできるし、下山後の復習にもなる。山岳図書室の資料とともに活用してほしい」と話している。

【写真】南アルプスの自然を写真で紹介する専用端末=南アルプス市の南アルプス市芦安山岳館

(2004年2月4日付 山梨日日新聞)

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