南アルプスの山々を知ろう 市職員がクラブ設立 学習会や登山道整備
南アルプスの山々に関する知識を深めようと、南アルプス市役所の職員有志が「北岳ゆめ倶楽部(クラブ)」を設立した。月1回のペースで登山を行い、27日には山の歴史や文化を学ぶ「山の講座」を南アルプス市芦安山岳館で初めて開く。
クラブは昨年9月、市職員15人が北岳(3192メートル)に登ったのを機に結成。会員は市役所の各部署に勤務する職員20人で、これまでにアサヨ峰や栗沢山、高谷山などに登った。芦安支所長の青木可行さんや芦安ファンクラブのメンバーを指導者に迎えている。
会長の小池通義助役は「『南アルプス市』になったからには職員同士が情報を共有して〝総ガイド〟になれるようにしたい」と意気込む。自身も北岳など3度の登山に参加し、「経験はあまりなかったが、山に登って教えられたことがたくさんあった」と言う。
ふもとから毎日のように眺めながら、南アルプスについて詳しく説明できる職員は少ないのが現状。メンバーの一人は「山についての問い合わせがあっても答えられなかった。市の名前に恥じないように勉強したい」と意欲を見せる。
「百聞は一見にしかず」と、月1度のペースで実際に登山する。学習会の開催や、登山道整備などのボランティア活動も行う。夏の白根三山縦走が当面の目標だ。
27日の「山の講座」は南アルプス市芦安山岳館で午後7時半から開く。同山岳館長で広河原山荘管理人の塩沢久仙さんが「南アルプスの登山の歴史」を解説する。
定員40人で、会員以外も参加できる。聴講希望者は電話かファクスで同山岳館に申し込む。同山岳館は電話055(288)2125、ファクス055(288)2162。
(山梨日日新聞 2004年1月22日付)