甲斐駒ケ岳 黒戸7合目トイレを改築

 白州町は老朽化していた甲斐駒ケ岳七合目のトイレを改築、七月一日の山開きから供用を開始する。これまで同所に設置されていたトイレは、し尿を地表へ垂れ流して処理していたが、環境への影響を考慮し、くみ取り式を導入した。

 設置したのは男女それぞれ二基の合わせて四基のトイレ。建築面積は約十三平方メートルで、手洗い場も備えている。昨年九月に着工、十月に完成した。総事業費は二千二十万円。

 甲斐駒ケ岳は国定公園であることから、同町は環境省と協議。七合目は水が少なく、トイレは尾根の上に設置されることから、水洗やおがくずを使ってバクテリアで分解するバイオトイレは条件的に難しいと判断。くみ取り式にして、し尿をヘリコプターで運搬することにした。

 し尿をタンクにためておき、ヘリコプター用のタンクに移し替えた上で平地に降ろし、バキュームカーに移し替えてし尿処理施設で処理する。タンクには約八百キロ積めることから、町は「一年に一回の運搬でいいのではないか」とみている。

(2003年6月29日付 山梨日日新聞)

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