南アルプス公園線 洞門整備で13日開通 県、観光に配慮し前倒し

 県県土整備部は6日、土砂崩落で通行止めになっている早川町湯島の県道南アルプス公園線について、早ければ13日に開通する方針を明らかにした。現在、仮工事として鉄骨製の洞門整備を進めていて、順調にいけば12日ごろに工事が終了する見込み。同線の遮断で観光業に打撃を受けている地元の要望に応え、13日に開通すれば当初計画より約2週間の前倒しとなる。

 6日は早川町観光協会と同町商工会のメンバーら11人が県庁を訪れ、大型車の通行が可能な道路の早期復旧工事を求める陳情書を提出。小池一男県土整備部長が、延長40メートルのうち28メートルまで洞門の整備が進み、早ければ13日から利用が可能になることを説明し「県道南アルプス公園線は早川町の生活生命線で、一刻も早く整備するよう知事からも指示を受けている」と話した。

 同部によると、洞門は高さ3.4メートル、幅3メートルで一般車両以外にも、路線バスやダンプカーの通行が可能。一方で、安全性の問題から、夜間は通行止めの措置を取る方針。

 同地域は温泉旅館や民宿などの観光施設が多く、夏の観光シーズンに道路が寸断されたことで、打撃を受けている。同町商工会などによると、7月の売り上げは例年の7割程度まで落ち込み、利用客数も5割程度減少しているという。

 【写真】県道南アルプス公園線の復旧工事について説明する職員(右)=県庁

(2010年8月7日付 山梨日日新聞)

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