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災害の「備え」チェックリスト
台風7号の影響で山梨県内は14~16日にかけて警報級の大雨になる可能性がある。山梨大地域防災・マネジメント研究センターの秦康範准教授は「家庭の備蓄や非常持ち出し袋の準備、中身の点検をしてほしい」と呼びかける。 秦准教授は「非常持ち出し袋は災害時に命を守ることに直結する」と強調し、必要なものを袋に入れておくことで避難生活のストレス軽減にもつながると説明する。準備していない人も多いのではないかと推察し、「台風だけでなく、あらゆる災害で役に立つため、今回の台風で使用しなかったとしても今後の備えになる」として準備を促す。 非常持ち出し袋の中には数日分の食料や水、着替えなどを入れておき、特にスマートフォンなどを充電できるモバイルバッテリーを準備しておくと良いという。「スマホがないと不安になる人も多い。災害時は情報収集が大切になるため、スマホがあれば最新の状況が確認できるほか、連絡手段の確保にもつながる」 車社会の山梨では自動車での避難も想定されるとし、「燃料は満タンにしておいてほしい」と呼びかける。携帯トイレや毛布など数日過ごすためのグッズを用意しておくことで安心できるという。 「台風は地震などと違って事前に準備することが可能」と強調。分かりやすい場所に非常持ち出し袋を用意しておくほか、台風の上陸前に地域のハザードマップで土砂災害や浸水の危険性を把握したり、気象庁の「キキクル」や報道機関の防災アプリを活用したりすることも有効で、「災害が起きてから行動するのでは遅い。事前の備えを万全にしてほしい」と求めた。
(山梨日日新聞 2023年8月13日掲載)