2009.9.04 News / 登山 / 人物・団体 /

74歳、北岳登頂150回達成 がん闘病、元水泳選手江口さん(東京)

 南アルプス・北岳登山を続けている江口幸夫さん(74)=東京都調布市=が、150回目の登頂を果たした。70歳で100回を記録してから約5年で達成。がん闘病中の江口さんだが、「北岳に登り続けているからこそ元気でいられる」と今後も登山を続ける考えだ。

 東京・国立競技場に勤務しながら水泳選手、指導者として活躍した江口さん。50歳ごろから北岳に頻繁に登るようになり、水泳で鍛えた健脚を生かして広河原~山頂間を10連続でピストンしたこともある。朝食には特製の青汁を飲み、下山後はストレッチした後、野呂川でアイシングするなど体のケアにも努めている。

 150回目の登山は8月19日午前7時ごろ、広河原のテントを出発し、山頂間近の北岳肩の小屋で「いつも食べている」という力うどんをほお張った後、午後2時ごろ山頂に到着。記念撮影をした後、同行した登山者と養命酒で乾杯した。登頂を証明するため、山頂で出会った登山者にサインをしてもらい、その晩に宿泊した山小屋ではスタッフや登山客と祝杯を挙げた。

 現在、前立腺がん治療中の江口さんは「登山を続けないと自分がダメになってしまう。がんに向き合い、前向きに生きるためにも、これからも北岳登頂を続けたい」と話している。

【写真】北岳山頂で記念撮影をする江口幸夫さん=南アルプス・北岳

(2009年9月4日付 山梨日日新聞)

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