2023.4.30 News /

GW「安全に登山を」

県警 遭難防止へ呼びかけ

 ゴールデンウイーク(GW)に入り、山梨県警が山岳遭難への注意を呼びかけている。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に引き下げられるのを前に、登山者が増えることを想定し、警戒を強めている。

 日下部署は29日、今年に入り山岳遭難の死亡事故が2件発生している山梨市の西沢渓谷で山岳指導所を設置。署の山岳救助隊員が次々と訪れる登山者に声をかけ、装備の確認や登山計画書の提出を促した。

 県警地域課によると、2020年以降の3年間で、GW期間中の山岳遭難は毎年3~5件で推移。日下部署の担当者は「コロナ禍が明けつつあり、登山者が急増することが見込まれる。単独登山の防止や登山アプリの使用を呼びかけていく」と話す。

 この日は、南アルプス署も南アルプス市芦安芦倉の夜叉神の森登山口に山岳指導所を開設。北杜署は北杜市白州町白須の尾白川渓谷駐車場で啓発活動を行った。

 一方、コロナ感染防止の水際対策が緩和され、外国人観光客が戻ってきたことを受けた対応も。富士河口湖町は御坂山系の登山道で、劣化した看板をローマ字併記した看板に取り換える事業を始めた。

 県東部地域の登山道に詳しい、大月市内の元県職員安富芳森さん(71)は「コロナ禍による体力の低下に気付かず、遭難するケースが目立つ。事前に地図や照明器具、防寒具などを準備し、ゆとりを持って登山を楽しんでほしい」と話す。

(山梨日日新聞 2023年4月30日掲載)

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