2021.7.30
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山岳遭難48人、20人増加
上半期 登山者数回復が要因
県警が29日発表した上半期(1~6月)の県内の山岳遭難の発生状況によると、遭難者数は48人で昨年同期より20人(71.4%)増加した。増加は2年ぶり。昨年は新型コロナウイルス感染拡大を受けた外出自粛などの影響で遭難者は減ったが、今年は登山者数が回復したことが要因とみられる。
県警地域課によると、遭難件数は前年より44.4%増の39件。死者数は3人減の1人、負傷者は3人増の18人だった。
山系別では秩父山系が16件、大菩薩・道志山系が8件、御坂山系と南アルプス山系が各7件など。態様別では道迷いが最多で13件、滑落が8件、転倒が7件など。
年齢別では50代が最も多く11人。次いで60代が8人、30代と40代が各7人など。居住地別では県外者が36人で全体の75%を占めた。
県警生活安全部の比留間一弥部長は会見で「下半期は富士山の2年ぶりの開山などで遭難の多発が想定される。ホームページやツイッターなどのほか、県外の登山用品店の協力も得て注意喚起を図っていきたい」と話した。
一方、上半期の交通事故の発生件数は昨年同期より10件増の994件。死者数は5人増え、14人だった。県警交通企画課は「昨年は緊急事態宣言期間中の外出自粛などで死者数は減ったが、今年は人の動きが回復したことが増加の要因ではないか」とした。
上半期の刑法犯認知件数は昨年同期より14.9%減の1346件。県警刑事企画課は「各種対策に加え、住民の防犯意識が高まっているとみられ、コロナ以前から減少傾向は続いている」した。
(山梨日日新聞 2021年7月30日掲載)