南ア・広河原で開山祭 山の環境保全を誓う

 北岳など3000メートル級の山々が連なる南アルプスの夏山シーズンが幕開けした。山開き初日となった28日、登山口の拠点・広河原ではさまざまな催しがあり、開山祭での「蔓(つる)はらい」の儀式後、登山愛好家が蔓でできた門をくぐり北岳や甲斐駒ケ岳などを目指した。

 開山祭には関係者約150人が出席。今沢忠文南アルプス市長が「多くの登山者や関係者の配慮と理解があってこそ南アルプスの自然環境を守れる」とあいさつ。今年から環境保護のためのマイカー規制の経費としてバスやタクシーの利用者に1人片道100円を求める「協力金」への理解を呼び掛けた。

 また、南アルプス登山の魅力などを紹介する番組の撮影のため、俳優のイム・ホさんや韓国KBSテレビの制作スタッフら5人が開山祭を取材。地元住民から蔓はらいの説明を受けたり、慰霊の碑に献花したりした後、北岳に登った。

【写真上右】安全登山を祈って蔓の門をくぐる登山客ら
【写真下右】韓国KBSテレビの番組撮影のため開山祭を取材するイム・ホさん(左から3人目)ら
【写真下左】「協力金」が含まれた乗車券を購入するバスの利用者=いずれも南アルプス市内

(2008年6月29日付 山梨日日新聞)

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