2020.2.23 News /

高山生物保護対策を

専門家、温暖化の影響解説

 甲府市地球温暖化対策地域協議会(会長・箕浦一哉県立大教授)は22日、甲府・県立図書館で、地球温暖化対策セミナー「気候危機と私たちへの影響」を開いた。

 約100人が来場。ライチョウの生態を研究している信州大の中村浩志名誉教授が「顕在化する温暖化の影響とライチョウの保護対策」と題して講演した。

 中村名誉教授は、南アルプスに生息するライチョウは、年平均気温が1度上がると、なわばりが22%減少し、3度上がると個体数が約80%減ると説明。「地球温暖化がこのままのペースで進むと、ライチョウだけでなく貴重な高山植物や昆虫を失ってしまう」と訴えた。

 中村名誉教授や箕浦会長、武田の杜サービスセンターの村山力所長、やまなし木質バイオマス協議会の志沢美香理事によるパネルディスカッションもあり、自然との共存と地域の発展をどう両立させていくかなどについて意見を交わした。

(山梨日日新聞 2020年2月23日掲載)

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