北岳への登山道被害
南ア市調査、大樺沢「壊滅状態」
台風19号の影響で、南アルプス市芦安芦倉の広河原から北岳に向かう「大樺沢登山道」の大部分が流されるなどの被害を受けたことが16日、市観光商工課の調査で分かった。同課は「ほぼ壊滅的な状態。今シーズンは復旧できない」としている。
大樺沢登山道は北岳登山の主要コース。広河原山荘の関係者が15日に道が崩れたり、仮設橋が流されたりする被害を確認した。豪雨で土石流が発生した可能性があるという。
広河原と白根御池小屋をつなぐルートは通れるため、北岳への登山は可能。市が管理する山小屋に大きな被害は出ていないが、長衛小屋と仙水小屋をつなぐ登山道が崩れるなどの被害も確認された。
県観光部によると、県内ではこのほか、上野原市の八重山登山道、北杜市の瑞牆山登山道と尾白川渓谷道で崩落などが発生。北杜市の甲斐駒ケ岳の黒戸尾根登山道ではしごの崩落、天女山から八ケ岳横断歩道にかけて多数の倒木が確認された。いずれも市町村から情報が寄せられた。
(山梨日日新聞 2019年10月17日掲載)