マイカー規制2年目 登山者から理解も 南アルプス林道、県道南アルプス公園線

 南アルプスの登山口・広河原につながる林道南アルプス線(南アルプス林道)と県道南アルプス公園線で1日、山開きとともにマイカー規制が始まった。林道、県道の両ルートがともに規制されるのは2年目。バスやタクシーで広河原に到着した登山者からは規制に理解を示す声が聞かれ、関係者は「マイカー規制が登山者に定着しつつある」とみている。

 規制は、林道が南アルプス市芦安-広河原間の24キロ、県道が早川町奈良田-広河原間の18キロで、10月31日まで実施。林道が2年前から、県道は昨年初めて規制が導入された。

 バスを利用した茨城県日立市の会社員加藤光広さん(55)は「3年前は広河原まで自家用車で来たが、自然の中では車が少ない方がいいと実感した」と規制を歓迎。同県古河市の会社員古谷野孝男さん(57)も「林道は道幅が狭い。交通の安全面からも規制を続けてほしい」と話していた。

 山梨交通などによると、同日は両ルートからバスだけで約300人の登山者が広河原に入った。南アルプス山岳交通適正化協議会長の石川豊南アルプス市長は「登山者も規制に協力的だ。すでに定着した感もあり、地元としては来年度以降も規制を継続したい」と話している。

【写真】芦安方面からのバスを降りて北岳などを目指す登山客ら=南アルプスの広河原

(2006年7月2日付 山梨日日新聞)

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