山と日本人の心紹介 県立文学館

 古代から現代まで山と日本人のかかわりを紹介する企画展「山の文学展-日本人 美とこころのふるさと」の開会式とレセプションが22日、甲府・県立文学館で開かれた。23日から一般公開される。

 地理学者・志賀重■の孫・戸田博子さん、植物学者で日本山岳会創立に尽力した武田久吉の娘・武田澄江さん、日本山岳協会の田中文男会長をはじめ、県内の文学関係者、出品協力者ら約100人が出席。近藤信行館長が「風土、歴史、文化の視点から日本と日本人の現在を考える指標になればうれしい」とあいさつ。出席者全員で慶応大山岳部歌「山の唄」を斉唱した。

 同展は、坪内逍遙の「役の行者」初稿本、釈迢空の「死者の書」草稿ノート、志賀直哉の「暗夜行路」原稿をはじめ、山にまつわる名作の原稿類、絵画、図書・雑誌、写真など約500点を展示。山岳信仰や自然へのあこがれなどから生まれた文学を軸に、山に寄せる日本人の心を見つめ直す。同展は11月27日まで。

(2005年9月23日付 山梨日日新聞)

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