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沓沢
山梨県南アルプス市芦安。旧芦安村の小字。「くつさわ」と言う。字芦倉の奥入りの集落。金山沢が御勅使川に合流する左岸の狭い高位段丘上に立地し、宅地以外の余地はなく、家屋は密集していた。耕地の乏しい山村で、薪(しん)炭などの林業に依存してきたが、太平洋戦争後はその需要も衰えたので、職場を隣接町村の工場に求めて通勤していた。全戸が同じ深沢姓で、早川町奈良田の住民がドノコヤ峠を越えて来て開いた集落との伝説もある。沓沢は葛沢(くずざわ)ではないか。この辺には球根からでんぷんのとれるクズが多く自生している。