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キタダケソウは「シラネグサ」?
千葉園芸研究科生の清水基夫は1931(昭和6)年、ガイドの末木登久を伴って北岳山頂直下で、ハクサンイチゲとは違った白い花を発見した。「この花を知っているか?」と末木に尋ねると、「知らない草」という意味で「シラネグサだ」と答えたので、清水は「白根草」だと思っていたそうだ。
北海道の「ヒガタケソウ」、朝鮮半島の「ウメザキサバオノ」とも違うこの花は、中井、原両博士によって「キタダケソウ」と命名された。この花は世界中でここだけにしかなく現在、種の保存法などの法律や地元の南アルプス市によって生育地とともに守られている。