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2003.3.13 所属カテゴリ: 鳳凰山 / 芦安 / 登山 / 峠・尾根・バットレス /

大ナジカ峠

 千頭星山と辻山の苺平の中間のあん部。御勅使川支流金山沢と、小武川支流丸沢の分水界になっていて河川の争奪現象が見られる。標高約1900メートル。峠の千頭星山寄りに特異な岩峰があり「おおなじか」と呼んだのが地名の起源。山中にオオナンジ、コナンジという兄弟の猟師がおり、女神を助けた功により、山岳知行や狩猟の権利を与えられたという山国に普遍する伝承から、この岩峰は信仰の対象となった。オオナンジ、コナンジが詰まって「おおなじか」となり「大馴鹿」とあて字されたものと思われる。明治ごろまで金山沢、丸沢を通じて芦倉(南アルプス市芦安芦倉)と青木村(韮崎市)を結ぶ早道として交通があったこん跡あり。1931(昭和6)年ごろ甘利山経由鳳凰山への登山路が開発され、峠上を通過している。風景、植物相に注目すべきものがある。