更新日:2012年03月15日
登山者処置で県協議会が基準
心拍停止15分経過で死亡宣告
救護者の安全守り負担軽減
 山梨県内の医療関係者などでつくる県メディカルコントロール協議会(会長・中沢良英県医師会理事)は14日、山岳地で心肺停止となった登山者らの処置についての基準を決めた。医師が15分以上蘇生を試みても心拍が再開しない場合は、継続して処置を行わず死亡宣告するなど、救護者側の安全確保や負担軽減につなげる内容。富士山や南アルプスに限らず、多くの山を抱える山梨県内すべての山の共通基準とする考えで、今後、県警や消防、医療機関などに周知する。

 対応策では、心肺停止時に医師が蘇生を試み、15分経過しても心拍が再開しない場合は死亡宣告をする。医師がいない場合でも(1)発見時すでに心肺停止状態(2)心臓マッサージと自動体外式除細動器(AED)を3回行って心拍再開しない(3)AEDが使えない−のうち2項目に当てはまり、県立中央病院救命救急センターの医師らの承認を得たときに蘇生中止とした。基準は4月からの適用を目指す。

 同協議会などによると、医師が詰める救護所、診療所があるのは夏山シーズンの富士山と南アルプス・北岳。連絡を受けて現場に駆け付けるが、心肺停止の場合、大半が蘇生しても息を吹き返すことはないという。多くのケースで心肺停止状態でも医師らが蘇生を続け、救急車で病院に搬送。医師や救急救命士など救助者側の危険性や疲労、コスト負担などが問題点として浮上し、対応が課題となっていた。

(2012年3月15日付 山梨日日新聞)