更新日:2018年06月16日
南アルプス 悠久の自然
白籏史朗さんと「白い峰」写真展
きょうから芦安山岳館

 四季折々の南アルプスの写真が並ぶ「南アルプス 白籏史朗の世界と『白い峰』写真展」(南アルプス市主催、山梨日日新聞社、山梨放送共催)が16日から、南アルプス芦安山岳館で開かれる。大月市出身の山岳写真家、白籏史朗さん(85)の作品18点を展示する。

 南アルプス市制施行15周年、南アルプスユネスコエコパーク登録4周年を記念。エコパーク核心地域の原生的な自然環境の魅力に触れる機会として企画された。

 白籏さんは、愛らしい高山植物が写る「中白峰の夏、間ノ岳近し」、赤々と燃える山肌の重量感に目を奪われる「新雪色づく朝の赤石岳−千枚岳から」などを出展。南アルプスから撮影した富士の写真も並ぶ。

 このほか、白籏さんが会長を務める山岳写真の会「白い峰」の会員の作品27点を展示。昨年9月、南アルプスのトレッキングツアーのガイド中に倒れて亡くなった芦安山岳館の初代館長、塩沢久仙さんの追悼コーナーも設ける。

 会期は来年3月12日まで。入館料は大人(中学生以上)500円、小学生は250円。午前9時〜午後5時。水曜休館(7月16日〜8月31日は無休)。問い合わせは山岳館、電話055(288)2125。

 【写真】会場には白籏史朗さんが会長を務める山岳写真の会「白い峰」会員の作品も並ぶ=南アルプス芦安山岳館


圧倒的な存在感、伝えたい 白籏史朗さん

 白籏史朗さんにとって南アルプスは山岳写真家としての出発点とも呼べる存在で、今回の写真展への思い入れは強い。「作品を通して南アルプスの魅力を伝えたい」と話している。

 白籏さんが南アルプスの魅力に取りつかれたのはまだ10代の頃。「その大きさ、高さに一瞬で心を捉えられてしまった」と振り返る。「毎回新たな発見がある」と言うように半世紀以上にわたり数え切れないほど足を運んできた。師事した写真家、岡田紅陽と共に登った思い出もあるという。

 国内外で山岳写真の撮影を続けてきたが「帰ってきてもすぐにまた行きたくなってしまう」と、南アルプスが特別な存在であることには変わりがない。北岳や間ノ岳、農鳥岳、鳳凰三山、赤石岳…。それぞれに魅力があり「どれも好きで一番は選べない」と笑う。

 写真展では自ら撮影した作品18点が並ぶ。伝えたいのは南アルプスの圧倒的な存在感だ。北アルプスを「派手」、南アルプスを「地味」と表現した上で「南アルプスは地味だけれど、かめばかむほど味わい深い。展示している作品が実際に南アルプスに足を運ぶきっかけになればうれしい」と話している。



 しらはた・しろうさん 1933年、大月市生まれ。51年に写真の道に入る。58年にフリーとなり、62年には山岳写真家として独立を宣言する。以後、アフガニスタン、インド、パキスタン、カナダ、ヨーロッパなど、海外でも撮影。75年に山岳写真の会「白い峰」を結成し、山岳写真の普及啓発にも力を尽くしている。静岡県三島市在住。

 【写真】「南アルプスの圧倒的な存在感を感じてほしい」と話す白籏史朗さん=南アルプス芦安山岳館

 (山梨日日新聞 2018年6月16日付)