更新日:2017年04月29日
登山届の提出義務、条例化へ議論
県の安全委発足
 多発する山岳遭難事故を防ぐため、県は28日、登山の安全対策を考える検討委員会を発足させ、初会合を開いた。山岳関係者や市町の代表者らが意見を交わし、登山届の提出義務化を条例で定める方向で議論を進めることを確認した。

 初会合は甲府・県防災新館で開催。委員に県山岳連盟、南アルプスで活動する団体や富士山の山小屋の代表者、観光や法律の専門家、遭難事故の多い山がある市町の担当者ら計11人を委嘱。委員長に山梨学院大現代ビジネス学部長の今井久教授を選んだ。

 会議では事務局の県側が、県内の山岳遭難事故の件数や他県の登山に関する条例などを説明。富士山での滑落事故が相次ぎ富士北麓の市町村などが要望していた登山届の提出義務化について協議し、「安全意識を高めるため条例を制定する」との意見でおおむね一致した。対象とする山やシーズン、罰則の有無などは今後の検討課題とした。

 また、防災ヘリコプターによる山岳救助の有料化は、委員から「県警ヘリと運用をどうすみ分けるか」「応援し合う関係にある隣県との間で救助対応に差が生じる」などの指摘が相次いだ。事務局が課題を整理した上で、あらためて議論する。有料化は埼玉県が導入していて、後藤斎知事が同委員会で是非を協議する考えを示していた。

 一方、入山規制については、法律関係の委員が「移動の自由の観点から条例での規制は困難」との見解を示した。

 (山梨日日新聞 2017年4月29日付)