南アルプスユネスコエコパーク

南アルプスユネスコエコパーク
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域「エコパーク」は、1976年からスタートし、2013年5月現在で117カ国、621地域を登録。世界自然遺産が自然環境の保護、保全を目的とするのに対し、生態系の保全と環境の利活用の調和が目的。国内では1980年に「志賀高原」(群馬、長野県)、「白山」(石川、岐阜、富山、福井県)、「大台ケ原・大峰山」(奈良、三重県)、「屋久島」(鹿児島県)、2012年に「綾」(宮崎県)の計5カ所が登録されている。2014年6月のユネスコ国際会合で新たに、南アルプスと只見(福島県)の新規登録が決まった。

 南アルプスにおける登録名称は「南アルプス生物圏保存地域」(南アルプスユネスコエコパーク)。範囲は山梨県内の南アルプス市と早川町の全域、韮崎市、北杜市の一部と長野、静岡県の計10市町村にまたがる30万2474ヘクタール。エコパークの面積としては国内最大。

 地元市町村は南アルプスの世界自然遺産登録を目指していたが、2003年の国内候補に選ばれず、エコパーク登録に転換した。2013年9月に文科省がエコパークに国内推薦することを決定。2014年4月、諮問委員会がエコパーク登録にふさわしい場所と高く評価し、登録を「承認」すべきだと調整理事会に勧告した。

 手つかずの自然保護を原則とする世界自然遺産とは異なり、理念は自然と経済活動などの両立。一定の開発は認められるものの、理念を浸透させながら、自然と調和のとれた地域をどう形成していくかが課題となる。